サクラ・Leaf(おーばのつぶやき)

東京下町の零細企業で仕事をしながら日々の思いを綴ります。
様々に問題意識を抱えながら突破口を探しています。
元統一教会信者・現在は独り、世の矛盾にどう盾突こうかと悶々とする日々。
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『認知言語学入門』〜感想文
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    『認知言語学入門』籾山洋介著・2010年10月 研究社刊
    『フシギなくらい見えてくる!本当にわかる言語学』佐久間淳一著・2013年12月 日本実業出版社刊

     

    久しぶりに言語学についての書籍を読みました。
    Twitterである人から上の『認知言語学入門』を勧められたので。
    『フシギなくらい〜』は、Amazonで購入する際に目について一緒に購入したもの。

     

    言語学に関心を持ち始めた理由は何だったか。

     

    そもそも「言語学」なんて聞いたこともない人だっているでしょう。
    これは「国語」とは違いますし、多くの言葉を操ることを目標とするものでもありません。
    操ることについては「語学」が受け持つ分野かと思います。
    「言語学」は言葉の仕組みや成立・系統を明らかにしようとする学問です。

     

    このブログで言語学に言及したのが2010年11月
    その前の10月にホームページに天国の作り方のレポートの原型があります。
    言語学という言葉にはなっていませんが、「人に見せる文章を書く」というテーマは2001年5月に記述があります。
    人との交流のための言葉が重要だったのは、ネット上の交流で中々意思の疎通がしにくかったところからだったと思います。
    自分自身が統一教会の経験をどう捉えているのか、それ以前になぜ統一教会の道を選択したのか?
    その辺りを整理していきたかったのですが私は言葉を知らなかった。
    2000年当時のネットは未だSNSどころかブログも盛んではなく、(ブログっていつからあったんだろう?)
    BBS(掲示板)上でのやり取りと、個人のホームページからの発信。
    当時の私の関心の中心は統一教会と統一原理の本質についてだったので、元食口という人たちの文章を読み漁ってました。
    自分の宗教・哲学の知識の足らなさに泣きましたね。
    反論したい内容があっても知識が足りない、文章力が足りないで、BBSに書き込みたくても追いつかない。

     

    「分かっていることならば言葉で説明できるはず」と、よく言われます。
    少なくとも当時私が見ていたBBSにはちょくちょく出てきていたと思います。
    なので自分が書けないのは分かっていないからなんじゃないか。
    それならば、「分かる」ってどういうことなのかという疑問を抱いたのが言葉への興味の始まりだったと思います。

     

     

     

    佐藤さんのblog『言語学の嘘』に初めてコメントさせていただいたのは2012年だったようです。
    その時のやり取りが以下です。

     

    https://plaza.rakuten.co.jp/clg2009/diary/200904050000/comment/write/#comment

     

    始めまして   桜葉佳代 さん
    「ブログ村言語学カテゴリーから来ました。
    こちらのブログはとても興味深く感じます。
    言語学に関心があったのですが、
    言語学が思想哲学ではなく外国語カテゴリに存在していたところからフェイントでした。
    なるほど一般に言語学とは外国語のエキスパートがすることなのですね。
    私が関心を持ったのは認識や記憶に関わる言語の役割であったので、言語学で探してもなかなかピンと来る書籍やサイトに尋ね当たることはありませんでした。
    今仕事がとても忙しいのでじっくり読むことが出来ないのが残念ですがまた訪問させていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。」
     (2012.06.17 14:10:23)

     

    Re:始めまして(04/05)   CLG2009 さん
    「桜葉佳代さん
    メッセージありがとうございます。
    私の考える言語学とは、今一般的に言われている言語学とは全く違うといってもよいと思います。
    一言でいうと、記憶というキーワードを通して言語をとらえ直すことです。そしてその先にはもっと大きなテーマがあります。
    これからもお付き合いの程よろしくお願いいたします。」
     (2012.06.17 23:01:13)

     


    このやりとりで、やはり当時は認知言語学とか生成文法とかはあまりメジャーではなかったことが伺えますが、
    今『言語学』で検索すればいろんな情報が引っかかてきます。
    どんどん進歩している分野なのでしょう。

     


    認知言語学という分野に出会えなかった私は自分で思考実験を繰り返して似たようなことを考えてきました。
    それが前記事のPDFレポート『天国の作り方1-1』です。

     

    言葉というのは人の魂の骨格だと今の私は思っています。
    言語学者であるソシュールが、構造主義の発端となったのは言語に構造的な性質があったからなのだと思います。
    肉体の構造を支えているのは骨格ですし、骨の中には神経系や血液を作り出す重要なシステムが組み込まれています。
    その構造は「分かる」ということの構造でもあると考えます。
    言葉の機能を「区別」「圧縮」「固定」「拡大」に分類して考えました。

     


    先に『認知言語学入門』を読みましたが、その名の通り入門書です。

     

    ・認知言語学は言語の基盤として認知(能力)を重視する。
    ・基本的な認知能力として「比較」「一般化」「関連付け」がある。
    ・認知言語学は、言語習得の過程において経験(的学習)を重視する。
    ・私たちは、一般的な規則と個別的な知識を余剰的に持っている場合がある。

     

    上記4行は本の1〜2講(この本は章の代わりに講が使われている)に書いてあったことの抜粋です。

     

    「認知」とは即、「分かる」という意味です。
    Wikipediaには
    「心理学・言語学・脳科学・認知科学・情報科学などにおける認知とは、人間などが外界にある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のことをいう。意識と同義に用いられることもある」
    と、あります。
    私が持った問いと全く同じテーマでの『学問』が成立していたということで、自分の思考回路はそれほど突拍子もないことをしていたわけではないと少々安堵。
    この学問と出会えなかったことは、遠回りをしていたということなのか、あるいは自由な発想を展開するチャンスを持てたことなのかのどちらかなのだと思います。

     

    基本的な能力としての「比較」を私は「区別」と呼び、「一般化」を「圧縮」と呼び、「関連付け」をその結果としての「拡大」指向と呼びました。
    そして、私が「固定」としたのは三行目の「経験(的学習)」に相当する「記憶」だと解釈しています。
    「記憶」は『言語学の嘘』の佐藤さんも重視しているテーマですが、私は記憶のパーソナル性が個別の発話を複雑にし、時には同一の母国語を使っていても充分な意思疎通ができなくなる原因なのだと考えています。
    それが四行目の「個別的な知識を余剰的に持っている」という話ですね。

     

    この本では3講目以降に「カテゴリーとプロトタイプ」「同じものに対する異なる捉え方」「メタファー」「メトニミー」・・・と、認知言語学に用いられる用語とその実例を挙げて解説している。
    その中で感じたことは、見出された認知のシステムが言語生活においてどのように表れているか、それが応用展開されていく様を解説していくのだが、私が求めていた認知の構造そのものに踏み込んで行く気配を感じられなかった。
    つまり、結果として現れている言語生活のサンプルを集めて整理分類する作業に見える。
    とはいえこの本はあくまで入門書なので認知言語学者の中には、言語に現れている認知の構造、つまり原因について探求している人がいないとは言い切れない。
    いてくれるといいなと思ってしまいました。

     


    この本の著者は『生成文法』というのを意識して書いているようです。
    最後の14講で、「認知言語学の位置づけ」としているのですが、その内容は『心理学』からの継承と『生成文法』との比較になっています。
    なので、『生成文法』の中身に少々触れています。
    大きくは、認知言語学は経験主義であり、生成文法は生得主義であるという主張かと思われます。

     

    これは17世紀の哲学界でもこういう二派に分かれていたように思います。
    デカルトの「生得観念説」とロックに始まる「経験論」です。
    有神論と無神論みたいなものです。
    二派に分かれることで自身の思考に垣根を造り、自由な発想をできなくしてしまうことに陥りそうですね。
    とはいえ、この本に出て来る用語はこれから私の文章にも応用できそうなものが多いのでありがたいです。
    専門用語とはいえ、私以外の誰かが似たような概念を持っている事実を文章中に反映できるのです。
    助かります。

     

     

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