サクラ・Leaf(おーばのつぶやき)

東京下町の零細企業で仕事をしながら日々の思いを綴ります。
様々に問題意識を抱えながら突破口を探しています。
元統一教会信者・現在は独り、世の矛盾にどう盾突こうかと悶々とする日々。
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ベーシック・インカム
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    前記事はきつい内容ですよね。
    だけど向き合うべき現実は直視しないといけない。
    も一つきつい記事を書こう。
    これ故に私自身が重たくなっているのかもしれない。

     


    産業の構造に問題があったとしても人間、稼がなければ生きてゆけないのです。
    既存の構造の中で生きていく為の教育を受け、その中で工夫しながら生きることを学んできた私達ですから、
    そこに文句をつけてもどうにもならないと考えるのが普通のことです。
    だから既存の経済構造を無暗に壊すわけにはいかない。
    それをこの新型コロナ問題は有無を言わさずぶち壊しにかかってきたのです。
    この人命と経済の応酬の結末はまだ見えていませんが、多くのは元に戻ることを望むので既存の構造はそう簡単には壊れないでしょう。

     


    みんな現状維持を求めてしまうので、生活に精一杯の人達は、経済が傾くと死活問題ですが、
    そもそも余裕のある人にとっては利益が減ってしまう事を一大事と考えます。
    GoToトラベルで東京が除外されたと文句を言う人たちは、自分たちに旅行に出ようとする余裕が与えられていることに気づきもしていない。
    そこに生活の巻き返しをかけていた旅館や商店の皆さんには申し訳ないばかりですが。

     

    このままでは難しいと思ったとしても、稼業はそう簡単に切り替えることはできない。
    社会的なセーフティーネットが不足しているのと、
    そこまで積み上げた実績・歴史をほかすことなんか気持ちが付いて行けません。

     

     

     

    社会的なセーフティーネットの考え方に、ベーシック・インカムと言うのがあります。
    ベーシック・インカムというのは、全ての国民に生活するに足りる資金を継続的に給付する制度です。
    これは賛否両論です。
    私は賛同派ですが、ただやればいいというものではないです。
    これを少し考えたいと思います。

     

    賛同理由としては、貧富の格差が多くの人に与えている生きづらい状況の是正が必要だからです。

     

    雇用の不安定から生きてゆけない人が存在しているのは現実です。
    また、収入不足から結婚することができない若者もいますし、結婚したからと言ってほしくても子供を作ることができない夫婦がいます。
    子供を持てても一人でいっぱいだったりします。
    子供も生まれれば国民としてカウントされるのでベーシック・インカムの対象になりますので、家族設計と言う観点では自由度が増すことでしょう。

     

    また、生活のために不本意な仕事を選択せざるを得ないケースがあります。
    そして、今回の新型コロナウイルス感染流行のように、防疫の観点から仕事を継続できないケースがクローズアップされています。
    災害や社会変動によっていきなり職を失ってしまうこともあるのです。
    また、時代的な要請による事業転換が迫られる場合があります。
    現代社会においては、生活を確保するために新事業に移行する原資の準備ができず、
    時代に合わなくなった事業を継続するしかないようなことが頻繁におこります。
    こういったケースも、生活の心配はせずに納得のいく仕事をする準備ができるようになります。

     

     

     

    現在日本には生活保護制度があります。
    しかし、生活保護には様々な条件が付いてきます。
    贅沢品は禁止されますし、住まいについても限定されます。
    収入が無いのだからそんなの当り前だろうと考えがちですが、何が贅沢なのかが誰がどの様に判断するのでしょう。
    そして、頑張って収入を少し上げることができても、余分に稼げた分は生活保護費が減額されます。
    これは一旦生活保護の生活に入ると働くことのモチベーションを著しく下げ、抜け出すことを困難にしているようですが、
    ベーシック・インカムではプラスアルファがあっても給付金額が下げられることはありません。

     

    社会福祉士か、ソーシャルワーカーでしたか、担当者がついて暮らしぶりを監督するはずですが、十分な人材は割かれていません。
    人間が文化的な生活をするにはそれぞれが個性的であるべきです。
    その個性を生かして生きるには様々な生活様式があり得ます。
    それを理解した上での指導が必要になると思いますが、人手がなければ十分な指導は見込めません。
    それどころか、悪質な業者に食い物にされて保護費をだまし取られ続けるようなケースも聞こえてきます。

     

    また、日本の社会では生活保護は恥ずかしいことだという考えが強く、受給すれば親族から肩身の狭い思いをしなければならない。
    それを嫌って必要なのに生活保護申請をすることができず、生活を破綻させる人達もいます。

     

    ベーシック・インカムは国民一律無条件給付です。
    一律なので給付を受けても肩身が狭いことはありません。
    無条件ですから詳細な審査も必要なくなりますし、何を必要と考えるかは個々人の自由になります。
    審査が不要なので、他人からの生活指導は必要ないというのが前提になります。

     

    そして生活を大きく変えなければならない時、路頭に迷う不安がなくなるのです。
    今回の「夜の街」にも、生活があるからと心配することなく休業要請を出すことが可能になるでしょう。
    家賃、借金、リース料などのコストに対する考え方は新たに構築する必要はあります。
    休業ではなく廃業に繋がるケースもありますが、廃業によって人命が失われる心配はなくなります。
    経済構造変革の可能性が見えます。

     


    労働賃金は給付されるベーシック・インカムに上乗せされる形での収入になります。
    ただし、税率は上がることが想定されますので、現行の賃金体系から比べれば手取り賃金は減少します。
    仕事の価値は賃金を目的とする以上に社会参加が目的として重視されるようになるでしょう。
    しかし生産性の低下は懸念されます。(過剰な生産は抑制されるとも言えます。)
    大量生産大量消費の時代を終わらせると考えればいいかもしれませんが、必要な量の生産はどうやって確保したものか。

     

    贅沢さえしなければ生活に不安が無いのであれば、あくせく働く必要はありません。
    人が働くモチベーションはどうなるでしょうか?
    働く人がいなければ誰が社会を支えるのでしょうか?
    ローマ時代、市民には生活に足る食料と、娯楽が無償で提供されていましたが、そこからローマは退廃して滅んだという話もあります。
    ローマ市民の生活を支えていたのは奴隷制度ですが、現代社会にそれは考えられません。

     


    働くことへのモチベーションを維持するためには社会的な価値観の大幅な変更が必要になるのです。
    ベーシック・インカムを実現させるには、国民の意識改革は必須となります。
    個人の生活を成り立たせたいという動機で働くのが従来の経済システムですが、社会を支えたいという意識で働くことが個々人に求められます。
    そうしなければ回らない社会制度です。
    全体主義のようにも見えるかもしれません。
    かつて国家のために個人の自由が制限されていた時代があると考えられています。
    しかしあれは、国家を牛耳ろうとする個人的独裁が産んだ悲劇です。

     

    社会のために働くと言っても、イメージされるのは地域コミュニティからのスタートになります。
    地方自治が強化され、地域住民の生活レベルからの民主主義を立て、それに則った教育が必要になるのです。

     


    さもなくば、労働は強制的に課せられ、管理される者と管理する者との二極化が起こります。
    それは共産主義国が独裁的な政治を行うのと同じことになるでしょう。
    計画生産と言えば聞こえはいいのですが、職業選択の自由が与えられなくなることが予想されます。
    そうしないためには各個人が責任を持った社会参加をしなければなりません。
    日本人は自然災害などを通じてそれに近い訓練を受けてきましたが、社会的相互監視のようにもなりやすくバランスが難しいのです。
    前シリーズの『七つの封印』でお話した“僕”段階の気持ちでいたのでは相互監視社会になります。
    せめて“養子”段階の情で参加しなければならないし、リーダーには“庶子”段階の情をもって望んでほしいものです。

     


    先日のTOKIOの転身はなんだかこの方向に近い雰囲気を感じたので「おや?」って思いましたが、思い違いでなければいいなぁ。

     

     

     

    ベーシック・インカム簡単なことではないんですよね。

     

     

    | おーば | - | 14:37 | comments(0) | - | - | - |









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